受験生フィールド

鬱屈した爆発! 鬱屈した爆発! 鬱屈した爆発! 誰があなたがココに来ることを予期しただろう?

コピー

ギターの練習してるうちにコピーバンドを結成したくなって、検索してみたら
ボーカル志望の15歳の女の子を見つけたけど、
さすがに年齢10も離れてちゃ、あれだよね、、、。
うまい具合に個性的なヴォーカルの娘が電車の隣に座って、相対性理論のバンスコを開いて見始めないかしら。
その娘はショートボブの、目がくりっとした清楚で可憐な女子大生で、
初対面の俺と意気投合して、俺の飛ばす次世代オヤジギャグに、右手を口に当てておかしそうに笑い、
鞄の中からDARSチョコを取り出して、「あげます」と言って俺にくれるんだ。
相対性理論、いいですよね」
その娘は言った。
「うん、俺ドラムが特に好き」
「え、珍しいですね~、ふつうボーカルがいいとかじゃないですか?」
「いや、そういう輩はまだ全然わかってない!」
そう言ってから俺は、あわててこの娘を「ボーカルがいい」と言わない娘にしようとした。
「あ、君はあれでしょ、ギターが好きなんでしょ?特に、『シンデレラ』のイントロのあのシンプルな音にしびれて今日も大学の講義を全休して一日中バンスコ見ながら山手線巡回パトロールした口でしょ?」
「なんですか、それ!もお~!」
その娘は両手で口を押えて、膝に乗せた鞄を体で挟むように身を曲げて笑った。
 
 
 
…いかんいかん、まだ調べ物があるんだった。